たより

HAN-KOHからのお知らせや日々の様子を綴ります。

中等部津和野教室 夏期講習 〜特別講座〜

8月21日(水)、中等部津和野教室で、立教大学からのインターン生による特別授業が行われました。

担当したのは8月に2週間HAN-KOHでインターン(職場体験)をした、立教大学3年生の清水さん。大学でコミュニティ政策を学ぶ彼女による、「地域活性化に必要なものは?」をテーマにした約1時間半の講座でした。

まずは自己紹介ゲームで初対面の中学生9人と打ち解けたところで、清水さんからの「20XX年、津和野にいる若者が自分1人だけになってしまった。地域のお祭りをするにはどうすればいい?」との問いかけから講座は始まりました。生徒の回答の1つは「手伝ってくれる人を探す」。では、手伝ってくれる人とはどんな人?と疑問が出たところで、特定の地域に関わる人を3つのカテゴリーに分けた「定住人口(住んでいる人)」・「交流人口(旅行客)」・「関係人口(その地域に強い関わりのある人)」について学びました。過疎地域の活性化のキーとなるのが3つ目の「関係人口」で、言い換えれば「その地域のファン」。外部の人に地域を好きになってもらうために必要なのは清水さんいわく「人と思い出」。その地域の人との繋がりや思い出を持つ人が増えることが地域の活性化に繋がるとの考えを、自身の東北の被災地でのボランティア経験談を交えて語ってくれました。また、「関係人口」を増やす津和野町の取り組み事例として「まるごと津和野マルシェ」(津和野産農産物の販売)や「Tsuwano T-Space」(津和野町東京事務所)が紹介されました。

授業内では、生徒それぞれが自分が行ったことのある場所を書き出し、その中で特に好きな場所を選び、好きなところや心に残るエピソードを発表し合うワークに取り組みました。ここで挙がったのはほとんどが東京・大阪・広島・福岡等の大都市。好きな点として都市の利便性が多く挙がりました。その後、今度は津和野の良いところ、良くないところを考えました。良くないところは「買い物ができない」「道路の整備が行き届いていない」「交通の便が悪い」。逆に良いところは「空気がきれい」「災害が少ない」「安全」「観光資源が豊富」。その後で、清水さんから見た津和野や自身の出身地、また大都市(東京)のいいところ、不便なところについて意見を聞きました。生徒たちは津和野を外から見た視点を知り、また津和野以外の都市あるいは地方の良さ・不便さにも思いをめぐらせました。

最後に、自身も小さな町出身の清水さんより、「高校・大学進学で地域の外に出ることで初めて自然豊かな地元の良さに気づけた」「津和野には移住者が多い。外からの視点で見た津和野の良いところを是非聞いてみて」とのメッセージをもらい、講座は終了。生徒たちからは「高校進学で津和野を出るので、これからもっと津和野の魅力に気づけると思う」「関係人口が増えることによって、地域がより活性化し魅力的になることが分かった」「津和野に住むことのメリットを知り、移住してくれる人が増えるといい」などの感想が出ました。

生徒たちにとって、外から見た津和野の姿や、故郷と自分との関わりについて考察することができる貴重な機会となりました。清水さん、素晴らしい講座をありがとうございました!

 

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